なでしこ


http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/sports/soccer/518707/07/18

東北とともに。サッカー女子ワールドカップ(W杯)ドイツ大会で優勝した日本代表は、東日本大震災の被災地を勇気づけようと戦った。2度もリードされたが、あきらめなかった。ピッチには岩手県出身の選手、そして東京電力福島第1原発事故の影響で活動休止に追い込まれた東電サッカー部の元部員らの姿もあった。(高久清史)


 ■「最高の親孝行」


 《東北のみなさんへ 忘れたことはありません》

 表彰式を終えた後、岩手県滝沢村出身のDF、岩清水梓選手(24)がスタンドなどへ向けて掲げた日の丸に、手書きのメッセージが書かれていた。

 滝沢村には生後10カ月までしかいなかったが毎年1月に里帰りし、今年1月にはサッカーの功績が認められ村の特別表彰を受けた。「村では心が落ち着く」と口にするといい、祖父の奨さん(77)は「村の人間ですよ」とほほえむ。

 震災後、自身のブログに《被災地のことを考えると正直辛いです。今、私にできることはサッカーを通じて明るいニュースを届けること》と書いた。ブログには「東北とともに」「東北魂」という言葉がたびたび登場した。父の司さん(49)は「熱くなるタイプではないが今大会は気持ちの入り方が違った」。大会直前、娘に「いよいよ始まるな。18日まで帰ってくるな」とメールを送った。返信は「そのつもりで頑張りますわ」と力強かった。


http://www.iza.ne.jp/news/feature/6774/sports/allnews