津波のヘドロを工事用の土に変える実証実験

http://www.asahi.com/business/update/0914/TKY201109140540.html09/15

新日本製鉄は14日、東日本大震災津波で沿岸にたまったヘドロを、土木工事用の土に変える実証実験を仙台市内で公開した。震災で壊れた防潮堤や高台の復旧に活用できるため、被災自治体からの受注につなげる狙いだ。

 環境省の推計では、ヘドロは被災6県で最大計3千万トンにのぼる。再利用にはヘドロに含まれる多量の水分や木片、ビニールなどのゴミを取り除く必要がある。

 実験では、新日鉄のグループ会社、新日鉄エンジニアリングの大型機械を使用。製鉄所の副産物として出る「鉄鋼スラグ」を原料とする改質材や石灰をヘドロに加えてからゴミなどを取り除くことで、普通の土の2.5倍の強度を持つ土木建設用の土に変えられる。同日は約2立方メートルのヘドロを土に変えた。実験は22日まで続ける予定。