アニカン 『AKB0048』声優公開オーディションレポート


http://www.anican.jp/blog/anicanreport/anicanreport.aspx?number=2011028512/15

2011年12月13日(火)【東京】新宿バルト9


オーディションに合格した、左から佐藤亜美菜、岩田華怜、矢神久美仲谷明香、秦 佐和子、佐藤すみれ石田晴香、三田麻央、渡辺麻友



先月発表され、大いに話題を呼んだAKB48アニメ化企画、TVアニメ『AKB0048』。同アニメキャラクターの声優をAKB48グループ内(AKB48SKE48NMB48HKT48:合計200名)から選ぶグループ内オーディションが進められていたが、その第1次審査を通過した30名を対象とした公開オーディションが12月13日、新宿バルト9にて執り行われ、アニメに出演する9名が決定した。


 この『AKB0048』は、河森正治(原作・総監督)ほか豪華スタッフと、アニメーションスタジオ・サテライトが最先端技術を駆使して挑むハイクオリティー・オリジナルアニメーション。『マクロス』シリーズや『トランスフォーマー』(オリジナルデザイン)などで全世界のアニメファン、映画ファンに圧倒的な支持を得て、今なお世界のトップを走り続ける河森正治――。「歌」や「アイドル」をいち早く早く作品に取り入れ、次々にヒット作を生み出してきた河森がAKB48を題材にどんな物語を作り上げるのか、斬新なアイデアで自信を持って送り出す河森正治渾身の最新作だ。


 脇を固める制作陣にも強力スタッフが集結し、平池芳正(『WORKING!!』『アマガミSS』)を監督に迎え、シリーズ構成には『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない』などの人気脚本家・岡田麿里、キャラクターデザインには『マクロスF』で注目を集めた江端里沙といった面々と共に、全く新しいアイドルのカタチを生み出すことへ挑む。来春の放送開始を予定しているTVアニメ『AKB0048』はAKBファンはもちろん、アニメファンも大いに期待できる一作と言えるだろう。
 この注目作に出演できるチャンスとあって、当日のオーディション会場はピリピリムード。30人の第1次オーディション通過メンバーたちは静かに闘志を燃やし、緊張感に包まれた。

●第1次オーディション通過メンバー


AKB48
石田晴香(チームB)、市川美織(チーム4)、岩田華怜(研究生)、多田愛佳(チームA)、片山陽加(チームA)、小林茉里奈(研究生)、佐藤亜美菜(チームB)、佐藤すみれ(チームB)、鈴木紫帆里(チームB)、鈴木里香(研究生)、竹内美宥(チーム4)、近野莉菜(チームB)、仲川遥香(チームA)、仲谷明香(チームA)、仁藤萌乃(チームK)、藤江れいな(チームK)、渡辺麻友(チームB)


SKE48
酒井萌衣(チームE)、佐藤実絵子(チームKII)、中西優香(チームS)、秦佐和子(チームKII)、原望奈美(チームE)、古川愛李(チームKII)、矢方美紀(チームKII)、矢神久美(チームS)


NMB48
小笠原茉由(チームN)、木下百花(研究生)、中川紘美(研究生)、三田麻央(研究生)


HKT48
村重杏奈(1期生)




 会場には100人の観覧者と、多くのプレス関係者が詰めかけた。開始時間になると、MCから注意事項やオーディション内容をアナウンス。今回のオーディションでは30人分の台本に記載された『AKB0048』キャラクター1人をイメージしての2つの台詞(共通、個別のもの)、自己PRで審査。アナウンスを終えると通過者30人が1人1人ステージに登壇し、ボックスからカラーボールを引いてゆく。ボールに書かれた1〜6の数字と5色のいずれかによってグループを割り振り、オーディションの順番をランダムにシャッフル。その色と番号によって台本がそれぞれ用意され、次々とお題の台詞を披露していった。客席最前列に座る審査員、秋元 康(企画、監修)・河森正治(原作、総監督)・大月俊倫(エグゼクティブプロデューサー)・明田川 仁(音響監督)の4人にそれぞれ緊張した面持ちながらも、メンバー個々のカラーを前面に出した演技を披露。共通台詞でも各自アレンジを施し、中にはロシア語が堪能な村重杏奈はロシア語での実演に挑戦して会場が驚きの声でどよめく一幕も。衣装もそれぞれ用意したものを着こんで臨み、木下百花の体操服は特に異彩を放っていた。

30人の審査を終え、審査員が別室で協議する最中は第1次オーディションを録音した模様をダイジェストで上映。200名、約30分間の上映後に審査員の面々が会場に戻り、ついに合格者9名を1人ずつ発表。結果は以下の通り。


●オーディション合格者(※発表順)
佐藤亜美菜
岩田華怜
矢神久美
仲谷明香
秦 佐和子
佐藤すみれ
石田晴香
三田麻央
渡辺麻友




 司会者から1人ずつ名前が読み上げられる度に合格者は壇上で喜びを爆発させ、中には涙ぐむメンバーも見受けられた。発表後には、アニメの企画、監修を務める秋元 康から総評が行われた。



秋元:合格した9名のメンバーおめでとうございます。漏れた21名は落ち込むことはありません。30人に入ったことでそれは素晴らしいことですし、審査もいろんな候補が出て最終的にこの9名に決まったものです。僕はAKB48のプロデューサーとして見ていて、君たちにまだまだいろんな才能があるなと、もっとこういう機会を作って皆の才能を育てたいなと思いました。素晴らしかったし、この9名はこれからプロの道として頑張らなければいけません。21名は次のチャンスに力を蓄えてほしいです。




 秋元が語ったように30人のメンバーの演技はとても良く、審査は難航したとのこと。ここで驚くような展開が明かされ、他の審査員から「21人の中からも是非アニメで使わせてほしい」と提案があり、審査員特別枠として4人を急きょ選抜。


●審査員特別枠
竹内美宥
村重杏奈
木下百花
古川愛李


 この4人がアニメでどんな登場を果たすかはまだ未定とのことだが、こちらも要注目である。


 オーディション終了後には、合格者の9人への簡単な囲み取材が行われたので彼女らの喜びの声をお届けする。

――アニメの声優に選抜された感想は?


佐藤亜美菜さん(以下 佐藤 亜):たくさんの人数の中から選んでいただいて、狭き門だったと聞いて受かった喜びを感じました。これからAKB0048のメンバーとして恥じないよう頑張りたいと思います。


岩田華怜さん(以下 岩田):本当に信じられないのですが、私たち12期が入ってまだ半年も経っていないので経験も未熟ですが、頂いたチャンスでコツコツ頑張ってきたよかったと思います。チャンスをいただいたからには全身全霊をかけて頑張りたいと思うのでよろしくお願いします。


矢神久美さん(以下 矢神):選んでいただいて感謝の気持ちと喜びでいっぱいです。演じることが元々好きだったので、ドラマや映画には出させていただいたんですけど、声優という仕事は今まであまり経験をしたことがなかったので、未知な世界ですがいろいろ勉強して頑張っていきたいと思います。よろしくお願いします。


仲谷明香さん(以下 仲谷):将来の夢がずっと声優だったんですけど、公開オーディションで緊張しすぎて自分の感じが出せず、正直落ちたと思いました。でも名前を呼ばれてとても嬉しかったので、一生懸命頑張らせていただきます。


秦 佐和子さん(以下 秦):支えて下さったたくさんの方々への感謝と喜びでいっぱいです。自分の夢の声優になるためにこのチャンスを無駄にしないように頑張って参りたいと思います。よろしくお願いします。


佐藤すみれさん(以下 佐藤 す):本当にビックリしました。とても嬉しいです。初めての声優さんのお仕事なので、分からないことがたくさんあります。一から勉強してやっていけたらと思います。よろしくお願いします。


石田晴香さん(以下 石田):私はAKB48に入ってからきちんと夢を持ったのが声優になるという夢で、このオーディションにかける思いが人一倍強かったと思います。本当に頑張りたいと思います。よろしくお願いします。


三田麻央さん(以下 三田):NMB48で入ったのは私1人ということで、NMB48の名に恥じないよう頑張っていきたいと思います。よろしくお願いします。


渡辺麻友さん(以下 渡辺):私は本当に小さい頃からずっとアニメが大好きで、このオーディションに絶対受かりたいと思っていました。最後の方まで名前が呼ばれずドキドキしていたのですが、こうしてこのステージに立つことができてとても嬉しいです。これからこの9人で一緒に頑張っていきたいと思うのでよろしくお願いします。

――アニメの声を出す際に気を付けた点は?


佐藤 亜:私は生まれてからこの声で、小学校中学校と、あまり良い思いをしたことがありませんでした。自分でもすごくコンプレックスだったので、AKB48に入ってから自分の声が好きになれて。「アニメ声だね」と言ってもらえてから、もっとこの声を好きになってもらえるなら声優をやれたらもっとたくさんの方に認めてもらえるかなと思っていたので。特に作って出しているわけではなく、今の私はまだこの自分の声を活かして今日もオーディションを臨ませていただきました。


岩田:私はミュージカルをやっていて、お腹から声を出す方法しか学んでこなくて。自分の声が可愛いと思ったこともアニメ向きだということも1度もなかったです。今日の今まで自分の声があまり好きじゃなかったんですけど、なので私は無理してアニメ声を出すのではなく、ありのままの声でキャラクターと一心同体で伝えられたらと思います。今日はそんなに声を作っていませんでした。これからも私のありのままの声を残しつつ、どんどん訓練していけたらと思います。


矢神:気を付けていたのはもちろん噛まないことと、あとはアニメが大好きだったのでその声を出す練習を中学生の頃からずっとやっていました。その練習の成果を頑張って出せるようにしたところかなと。元々アニメ声が出せるような声じゃなっかったので、その練習の成果が少しは出せたかなと思います。


仲谷:実は前日にどんな声で挑もうか考えたんですけど、緊張しすぎて全然出せずに普通の声に近い感じになってしまいました。以前声優さんが、喉仏の部分を上げたり下げたり幅を広げたりと仰っていたので、そういうことをアニメで出していけたらと思います。


秦:私はアニメ声ではないので、司会の方が最初仰っていた「キャラクターを気にせず自分らしくやればいい」という言葉を信じて臨ませていただきました。


佐藤 す:自分の思っているアニメ声をやってみたんですけど、やりたいキャラクターがオーディションでちょうど当たったのでそれはすごくラッキーだったと思います。


石田:私もあまり作り込むというより、自分の素と言うか、私はキャラクターがコロコロ変わりやすい人なので、その時の声に近いかなと思いました。声優さんが元々好きで、アイドル声優さんの曲をカラオケで歌っている時に可愛らしい声に近づけるように歌ったりしているのですが、それが成果として出たのかなと思います。


三田:アニメでなくて漫画の音読をしている時に、1人何役もすることがあるので、そういう家の練習を活かしてキャラクターを演じられるように、冷静に自分の声を出し切りました。


渡辺:今のアニメ業界は萌えっぽいアニメ声だけが求められているわけではないので、なるべく自然体な自分らしい声で挑みました。

河森正治(原作、総監督)から合格者へメッセージ
メンバーたちのガチな気迫に感動しました。今回は主人公9人のキャラクターに合っているかや、声質がかぶらないよう選びましたが、将来声優としての可能性があるメンバーは他にもたくさんいました。声の演技は大変難しいのでこれからアニメーションスタッフとともに全力でキャラクターに命を吹き込んで行きましょう!

アニメ情報
<放送情報>
TVアニメ『AKB0048
来春放送開始予定


<スタッフ>
企画、監修:秋元康
原作、総監督:河森正治
監督:平池芳正
シリーズ構成、脚本:岡田麿里
キャラクターデザイン:江端里沙
コンセプトデザイン:ブリュネ・スタニスラス
美術設定・プロップデザイン:ロマン・トマ/ルガル・ヤン
音響監督:明田川仁
エグゼクティブプロデューサー:大月俊倫
アニメーション制作:サテライト


<インフォメーション>
漫画化が決定!!
AKB0048』を原案とした先行スピンオフが決定。下記、発売号から早くも連載スタート予定!


「なかよし」2月号(2011年12月28日発売)
別冊フレンド」2月号(2012年1月13日発売)
マガジンSPECIAL」No.2(2012年1月20日発売)
別冊少年マガジン」3月号(2012年2月9日発売)


アニメ公式サイト:http://akb0048.jp/
AKB48公式サイト:http://www.akb48.co.jp/
(C)AKB0048製作委員会

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