放射性物質除去した土 回収率40〜75% 日大工学部共同開発のシステム公開


放射性物質除去した土 回収率40~75% 日大工学部共同開発のシステム公開 | 東日本大震災 | 福島民報05/19

 日大工学部は18日、郡山市の同大で記者会見し、EMCOMホールディングス(本社・東京都品川区)と共同開発した土壌除染システムを公開し、試運転を行った。


 同大によると、土質にもよるが最終的に89%余の放射性物質を除染した土が、全体の40〜75%程度回収できるという。使用した水も除染し放射性物質は未検出だった。


 6月上旬には福島市の依頼で同市大波地区で実証実験を行う予定。システムを開発した平山和雄同大教授は「除染処理速度は従来より格段に高速で、素早く減容化できる。汚泥など細かい粒子が多い土より、校庭など砂地の多い土に有効だ」と話している。


 システムは、高速ジェット水流と遠心分離、特殊吸着剤などを用いたもの。同大によると、放射性セシウムが土の中の細かい粒子に多く付着する性質を利用し、粒子の大きさの違いから線量の高い土だけを水流で分離するなどして除染する。