避難所閉鎖から1年ぶり再会 石巻


http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121011/k10015677781000.html10/11

東日本大震災の被災地では最も多いおよそ5万人が一時、避難生活を送った宮城県石巻市では、1年前にすべての避難所が閉鎖されました。
当時、避難所で助け合い、仮設住宅などに移った人たちが11日、1年ぶりに再会し、ろうそくや炊き出しで当時を振り返り、今後も支え合おうと誓いました。


1年ぶりに再会したのは、石巻市の「渡波保育所」に避難した人たちです。
この保育所には、最大で60人が避難しましたが、指定避難所ではなかったため、震災後の1週間は物資の支援がなく、がれきの中から食料を探すなどして助け合いました。
11日は、避難所仲間で作ったボランティアグループの呼びかけで、保育所でイベントが開かれ、およそ20人が1年ぶりに再会しました。
当時と同じように、ろうそくに火をともし、豚汁を食べながら語り合いました。
避難所が閉鎖されたあと、多くの人が仮設住宅などに移りましたが、お年寄りが1人暮らしを余儀なくされるケースなどもあります。
ボランティアグループは、仮設住宅などを回って生活用品を配ったり、仮設住宅の集会所で、柔道整復師と共に住民にマッサージをする催しを毎月開いたりしていて、今後も、自分たちで支えあっていきたいとしています。
グループのリーダーの遠藤伸一さん(43)は、「避難所の時もそうだったが、これだけ大きな災害になると支援の手は十分に届かない。偶然、避難所に集まった縁だが、自分たちで支え合うことが大切だと思う」と話していました。