MJ Presents AKB48 ドキュメント3・11


http://www.nhk.or.jp/mj-blog/149866.html03/21

今年の3月11日、AKB48は東北10ヶ所の市町村で復興支援ライブをおこないました。
AKBが被災地での活動を始めたのは、震災の2ヵ月後の2011年5月でした。
以来毎月一回、岩手、宮城、福島の市町村を訪問し、支援ライブを実施してきました。
これまでに22回の活動をおこない、この3月11日は23回目の活動となります。


この日は震災から2年目の日にあたり、東北の市町村では慰霊の式典がおこなわれます。
子どもたちを笑顔にするためとは言え、震災の当日に訪問をすることはどうなのか、
メンバーにもスタッフにも一抹の不安がありました。
準備を始めたのは去年の暮のこと。
まず、これまで訪問した自治体の役場、社会福祉協議会、NGO、NPOに連絡をし、
3月11日のAKB48の訪問を受け入れてくれるかどうかの打診から始めました。
その結果、今回訪問したすべての市町村が「AKBなら来てください」という回答をいただいたそうです。これまでの2年間、22回の活動の継続があったからだと思います。


会場は、学校の体育館が7ヶ所、ステージトラックを使った野外が2ヶ所、
ホールが1ヶ所です。
いずれの会場も中学生以下の子どもたちと仮設住宅に暮らす皆さんを招待しました。
普段の活動では6〜7曲なのですが、今回は10曲以上の1時間のライブです。
メンバーは、それぞれの会場に6人ずつの計60人。
当然衣装も60着、「ヘビーローテーション」用のマイクスタンドも60本必要です。


被災地での活動では、メンバー6人に対して、同行するマネージャーは1人、
メイクは自分でおこなう「自メイク」、衣装さんが一人着くだけです。
その他は、舞台設営とPA、プレゼント担当、会場警備、オフィシャル撮影などの
最小限のスタッフのみ。メンバーは「自分のことは自分でやる」が原則です。
食事も移動のバスでのコンビニのご飯がほとんどです。
だからと言って、AKB48を特別ほめてあげようということではありません。
ボランティアの活動というものはそういうことだと思います。


MUSIC JAPANでは、AKB48のドキュメンタリーの製作チームと共同で、
これまで22回の被災地訪問活動を紹介してきました。
今回は10ヶ所同時開催の復興支援ライブということで、30分の特別番組として放送します。
テレビの役目としては、こういった活動を番組で紹介することで、
震災の記憶を風化させないことや、番組がきっかけで思い出してもらうことだと思います。
何よりも、子どもたちの笑顔を紹介できることが一番嬉しいです。


現地の方が口々に方ってくれるのが「AKBが来ることで、子どもたちが明るくなる。すると町全体が明るくなる」ということと「私たちはまだ忘れられていないんだ」と感じられることだそうです。




震災から2年経ったとは言え、復興、再建までの道のりはまだまだ長いです。
「忘れないこと」も、ひとつの復興支援だと思います。