栄村地震記録集「絆」


栄村大震災とは? 3.11翌日の震度6強 「忘れられた被災地」の現状は 03/12

2011年に起きた、もう一つの大震災を覚えているだろうか。


3月12日の午前3時59分、震度6強の強い揺れが長野県北部の栄村を襲った。マグニチュード6.7の直下型大地震。日本有数の豪雪地帯に位置する人口2300人の山あいの村は、甚大なダメージを受けた。秋山地区を除く村内全域の804世帯2042人に避難指示が出た。


しかし、当日は未曾有の被害となった東日本大震災の翌日、津波福島第一原発の事故被害などの報道が優先され、栄村の報道は少なく、「忘れられた被災地」となった。この長野県北部地震の被害を村では「栄村大震災」と呼んだ。

同年10月に震災復興計画が策定され、復旧から復興への本格的な取り組みが始まった。この計画が2017年3月末に期限を迎えるのを機に、栄村の復興推進委員会が、3月8日までに評価をまとめた。信濃毎日新聞によると推進委は「復興計画に沿ってインフラ整備は早く進んだ」と総括する一方、「財源の使い方がハードに傾斜し、(ソフト面での事業効果が)広く村民に行き渡らなかった」と指摘。


推進委の鈴木敏彦委員長(70)は、「平成の大合併」の動きの中、村が合併せずに自立の道を選んだことを踏まえ「復旧に向けた取り組みは比較的うまくいき、自立の村の良さが出た。村民生活に密着した支援をさらに進めていってほしい」と話していたという。


村では、大地震の記憶を風化させないために2013年、栄村震災記録集「絆」を発刊した。公式サイトで全ページを公開している。

栄村震災記録集「絆」
http://www.vill.sakae.nagano.jp/topics/oshirase_quake-document.html