涙の8分13秒渾身スピーチ「残したい言葉がある」

【第7回AKB総選挙】たかみな涙の8分13秒渾身スピーチ「残したい言葉がある」 | ORICON NEWS 06/06

■『第7回AKB48選抜総選挙』開票イベント(6月6日、福岡 ヤフオク!ドーム)
 12月をメドに卒業を表明しているAKB48高橋みなみが、最後の総選挙で自己最高位となる4位、13万7252票をファンからプレゼントされ、有終の美を飾った。スピーチで「メンバーに残したい言葉があります」と涙ながらに話した高橋は、後輩たちに向けて8分13秒におよぶ渾身のメッセージ。会場に花束を持って駆けつけ、たかみなをねぎらった前田敦子は自身のツイッターで「あんな素敵なスピーチが言える人は高みなしかいない、凄いよやっぱり」と称賛した。以下、スピーチ全文。

皆さん、本当にありがとうございました。私がAKBに入ってから今年で10年が経ちます。7回目の総選挙、最後の総選挙でした。1期生としてメンバーとして入ってきて、たくさんのメンバーの卒業を見送ってきました。いろんな葛藤やいろんな思いがありました。

 そして私は、入って1年ぐらいなるときにあることに気づきました。私はこのグループでは、1番になれないということです。同期には前田敦子がいました。次の期には大島優子がいました。みんなすごくて、カリスマ性があって、絶対的人気があって。

 私は歌手になりたくて、芸能界を目指しました。たくさんオーディションに落ちました。そして、受かったのがAKB48でした。歌手になりたいけど、アイドルになりました。かわいいとか、アイドルとか全然わからなくて、どうすれば人気が出るのかもわからなくて。でも、このグループがすごく好きになったから、すごく頑張りたいなって思って、気づいたらキャプテンになって、総監督になっていました。

 そして総選挙があって、私なんかが「1位になりたい」なんて言っちゃいけないなって思いました。グループが好きだからこそ、グループの先を見ました。この人がセンターになったほうがいいな、この人が次1位になったらいいんじゃないか。自分のことなんて、どうでもよかったんです。

 でも、きっとここにいるメンバーみんなが思っていることを私も一緒に思っています。1位になりたい、やってみたいなってことです。私は最後の総選挙で初めて「1位になりたい」と言いました。確かに目標としていた順位には届かなかったし、ここ(4位)まで呼ばれなかったから、1位になろうと思ったけど、でもね、今、本当に清々しいです。「1位になりたい」と言って、ファンの皆さんと一緒に一つの目標に向かって頑張ってこられたことがとてもうれしいです。とっても幸せです。

 ここに立ったら何を言おうと、すごく考えていました。何を言うのが正解なのか、最後の総選挙で私はみんなに何を残せるのだろうと。なので、ここからはぜひメンバーに聞いてもらいたいなと思います。

 私はメンバーに残したい言葉があります。たぶん、みんないろんな活動をしていて、悔しいなとか、100頑張っても1ぐらいしか評価されないなって、たくさん矛盾を感じていると思います。でも人生というのはね、きっと矛盾と戦うものなんだと思います。

 いろいろ思うことがあると思う。でも、頑張らなきゃいけないときというのがあるし、頑張らなきゃいけないときというのが一瞬ではないということを、みんなに覚えておいてほしいなって思います。

 272人、今回立候補しました。(名前を)呼ばれたのは80人でした。呼ばれなかったメンバーは、では頑張っていなかったのか? 違います。みんな頑張っています。劇場公演に立ち続け、学業を両立して頑張って、自分のやらなきゃいけないことと一緒に頑張っているんです。

 でも、ここに立てるのは80人なんです。だからきっと、AKBグループにいればいるほど、頑張り方がわからなくなると思います。どう頑張ったら選抜に入れるのか、どう頑張ったらテレビに出られるのか、どう頑張ったら人気が出るのか。みんな悩むと思うんです。

 でもね、未来は“今”なんです。今を頑張らないと未来はないということ。頑張り続けることが難しいことだってすごくわかっています。でも、頑張らないと始まらないんだということをみんなには忘れないでいてほしいんです。

 私は毎年、「努力は必ず報われると、私、高橋みなみは人生をもって証明します」と言ってきました。努力は必ず報われるとは限らない。そんなのわかっています。でもね、私は思います。頑張っている人が報われてほしい!

 みんな目標があると思うし、夢があると思うんだけど、その頑張りがいつ報われるかとか、いつ評価されるかとかわからないんだよ。わからない道を歩き続けなきゃいけないの。

 きついけどさ、でもね、誰も見ていないとか思わないでほしいんです。絶対ね、ファンの人は見ててくれる。これだけは私はAKB人生で本当に一番言い切れることです。だから、あきらめないでね。

 松村(香織=SKE48)がまさか私の名言を言ってくれるとは思わなかったですけど。そうね、ネタにされるよね。きれいごとだもんね。でもね、今年も、卒業してからも言わせてもらいます。よく“アコースティックバージョン”とかさ、(篠田)麻里子様とかにイジられたりしたんだけど、これが高橋みなみ総選挙ラストバージョンです。

 皆さん一緒に言ってくれますか? いきます。せーの! 「努力は必ず報われる」(観客と唱和)と、私、高橋みなみはこれからも人生をもって証明します。ありがとうございました。